酒が入れば、ついホロリ? 恋

昭和55年と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? もし70年代最後の年、と答えるようであれば、中高年以上の方になるでしょう。西暦にすれば、昭和55年は、1980年です。何だ80年代の始めじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが、世紀の初めが1から始まるため、下一桁ゼロの年は、下二桁目の前の年と同じになります。ちなみに、西暦2000年は、20世紀最後の年です。

 

今回のトピックでもある松山千春の「恋」は、まさに昭和55年、西暦1980年にリリースされました。現在では、カラオケのスタンダード曲とも言え、多くの人が親しんでいると思います。「恋」のリリース当時、わたしは小学生で、「ザ・ベストテン」を毎週楽しみにしていました。松山千春も、当然知っていましたし、嫌いな歌手ではありませんでした。けれども、基本的にテレビに出演しない人と思っていました。わたしが幼い頃、テレビ画面で唯一見た松山千春は、その頃大ヒットした「季節の中で」を「ザ・ベストテン」で歌った時です。

 

終わったばかりのコンサート会場で、長髪にサングラスを掛けながら、ギターを弾いている姿が、今でもありありと脳裏に浮かんできます。そんな松山千春も、年を経るにつれ、スタンスを変えたのか、頻繁にテレビに出るようになりました。頭が丸くなってからは、心も円くなったのかもしれません。(^。^) ただし、最近のわたしは、テレビをあまり見ないので、近況については、よく分からないというのが、実情です。

 
 

さて、肝心要の島津亜矢の「恋」ですが、まず、歌唱力については、今さら云々しても仕方ないでしょう。何を歌わせても、しっかり自分のものにし、なおかつ、演歌以外の曲で、演歌歌手特有のクセを出さないのは、島津亜矢の特徴の一つでもあると思います。もし島津亜矢を知らない人が、彼女の歌う「恋」を初めて聞いたら、演歌歌手が歌っているとは思えないかもしれません。それだけ、変幻自在とも言えますし、どんな歌でも消化できてしまう、オールマイティの実力派歌手ということです。

 

また、以上のほかに、わたしなりに感じたことは、松山千春の上に向かった伸びやかさが、島津亜矢では水平に降りた感じで、透明感に重厚感が加わり、しかも、滑らかさも兼ね合わさっているようです。声が分散するというよりも、声の塊がそのまま訪れて来るようで、松山千春が、空へ木霊する霧のようなら、島津亜矢は、目前に広がる霧が木霊するようです。プロとして当然でしょうが、松山千春にも島津亜矢にも、それぞれの持ち味が、きっちり出来上がっているのでしょう。

 

「恋」は、松山千春の作詞作曲ですが、CDアルバム「島津亜矢の男歌・女歌」では、女歌編に数えられています。詞の内容が、女性を主人公にしているので、当り前と言えば、当り前です。「恋」の中には、以下のような、有名な一節があります。

 

男はいつも 待たせるだけで
女はいつも 待ちくたびれて
それでもいいと なぐさめていた
それでも恋は恋

 

これを聞く度、なるほどな、と思う人も、多々いらっしゃるかもしれません。仮に酒でも入っていたら、男であろうと、女であろうと、独り、しみじみしてしまうかもしれません。かく言う、こんなわたしでも、そんなうちの一人であり、はっきり「いつも待たせてばかり」と言われたことがあります。しかし、「恋」とは違い、それでもいいと慰める女ではありませんでした。(^。^)

 
 

いずれにせよ、島津亜矢の「恋」も、他のカバー曲などと同様亜矢姫としての魅力を、十二分に醸し出していると思います。しかし、わたし個人の中では、島津亜矢に歌って欲しい松山千春の曲が、ほかに3つあります。

 

まずは、冒頭の方でも触れた「季節の中で」になります。子供の頃のイメージが強いため、わたしの中では、松山千春というと、この曲です。もしかしたら、多くの人は、「恋」を選ぶかもしれませんが、長髪でギターを持った姿は、やはり、忘れられない思い出となっています。次に、松山千春のデビュー曲でもある「旅立ち」です。わたしの記憶しているところでは、北海道のアマチュアコンテストで、この曲を披露し、そのままスカウトされたとのことです。最後に、「人生(たび)の空から」です。この曲は、JR東日本のCMテーマソングに使われていたと思います。題名からして、列車との相性が良いとも言えますが、わたし自身は、航空会社のCMでも、十分通用するのでは、と思っています。

 

以上、わたしの個人的なリクエストですが、いずれの曲にも、千春らしさとも言える、独特の透明感があるように思います。これは、「恋」にも、通じていることでしょうが、もし島津亜矢がそういう千春らしさの曲を歌ったとしたら、どうなるのでしょうか? 「恋」と同じように、重厚感がありながらも、滑らかな感じでしょうか? それとも、温かみのある熱情で、魂を感じさせてくれるのでしょうか? 3曲とも、どこかで「旅」が関係しているように思います。

 

そこには、「空」が見え、どこかに飛んで行くような感じがします。島津亜矢は、「空」というよりも、「大地」が似合うように思います。そんな「大地」が「空」をキャッチし、そのまま同じように飛んで行こうとするのか、それとも、キャッチしたまま、「大地」を歩もうとするのか、想像しただけでも独りワクワクしています。(^。^)

 

なお、島津亜矢の「恋」は、CDアルバム「男歌・女歌」のほかにも、2010年10月に発売された、CDアルバム「Singer」にも収録されています。さらに、余談ですが、わたしが島津亜矢にリクエストしたい、松山千春の3曲は、カラオケで選曲しているものです。

 

今回もまた、つまらない文章になりました。島津亜矢の「恋」については、これまでになります。

 

 



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