まだまだ物足りない 2010年5月23日放送 スペシャルステージ

先月23日(2010年5月)に放送された、「BS日本のうた」をとうとう視聴しました。4/18放送分については、ソロではたった一曲 それでも満足プロの味 おさらば故郷さんでもお話していますが、今回の「BS日本のうた」は、非常に楽しみでした。長山洋子とのスペシャルステージであり、2,30分とはいえ、長い時間、映像で島津亜矢を見ることは、初めてでした。自宅では、BS放送を受信できますが、種々の理由で、契約していません。前回同様、NHKオンデマンドで購入し、インターネット経由で、視聴しました。これも前回と同じですが、もったいないという感じがなく、大いに堪能しました。

 

スペシャルステージで披露した、島津亜矢の最初の曲が、「流れて津軽」でした。この一曲だけでも満足し、聞き終わった後、315円(税込)は、決して高くないと思いました。しかし、それは、テレビをほとんど見ない者の言葉であり、NHKをよく見る人なら、安くないと思うかもしれません。たぶん、わたしも同じ立場なら、そう思うことでしょう。(^。^) とはいえ、現状のライフスタイルでは、わたしにとって、NHKオンデマンドのようなサービスが、適しているのだと思います。もちろん、月額980円の見逃しパックなどは、購入つもりもなく、好きなものしか見ないのもまた、わたしという人間です。(^。^)

 
 

さて、スペシャルステージですが、島津亜矢の「流れて津軽」の後、長山洋子の「異邦人」も、楽しめました。きしくも「異邦人」を前に、島津亜矢が、懐かしいと言っていました。小学生の時だし、そりゃそうだろうな、と思いました。理由は、このサイトの方々で述べているので、今回は話しません。(^。^) 「異邦人」の後、再び島津亜矢の番になりました。正直、聞く前から期待し、ホイットニーヒューストンの「I Will Always Love You」をどのように歌うのか、わくわくしました。結果として、さすがプロだなあ、と感嘆しました。別におかしなところもなく、抜群の歌唱力を見事に披露したと言えます。

 

けれども、わたしが、英語学習者の一人で、「Hello, BBC in 極東!」という別サイトを運営しているからでしょうが、ついつい発音に集中してしまいました。素直に言えば、歌では負けるが、発音なら追いつけるかな、とおこがましいことを思いました。その瞬間、人間なんて何考えているのか分からない、と自分で自分のことを呆れてもいました。(^。^) また、日本語訳の字幕にも、ついつい文句をつけたくなり、う~ん、などと思わず別な意味でうなってしまいました。

 

ひとつ例を挙げれば、タイトルでもあり、歌のサビでもある「I Will Always Love You」が、「私はいつもあなたを愛するでしょう」と訳され、どこかおかしな感じがしました。わたしであるなら、「私はいつもあなたを愛していたい」と、それこそ、そう訳したいと思いました。(^。^) ここはサイトが違うので、理由は長々述べませんが(笑)、この場合の「will」には、意志も含めた方が、歌詞に表現された気持ちに適しているように思います。別に、島津亜矢の歌声を楽しめれば、こんなことどうもでいいのですが(^。^)、もう1点正直なことを言うと、堪能できても、なんだかしっくりきませんでした。島津亜矢が下手だとかそういうことでは、決してありません。むしろ、それ以上に、島津亜矢なら、もっとソウルフルな曲、言ってしまえば、もっと黒人黒人した曲を歌えるだろう、ということです。

 
 

わたしは、皆様への中で、島津亜矢を「ジャパニーズ・ソウル・シンガー」と形容しています。それは、「流れて津軽」のB面とも言える「YOSAKOI祭唄」を聞き、島津亜矢なら、黒人歌手に匹敵するくらいの歌唱力を披露できると思いました。その点については、別ブログ「極東の空」(すでに閉鎖)の中でも書いています。わたしが意味する、もっと黒人黒人した曲とは、いわゆるファンク系の曲で、10代から20代前半の時によく聞いていたジャンルです。当時の日本では、マイナーでしたが、本場アメリカではすでに音楽の一ジャンルとして確立され、日本でHip-Hopが流行った後、以前よりは、知名度が高くなったと思います。

 

最近、島津亜矢に焦がれていることはもちろん(笑)、騒々しい歌を敬遠しがちなので、黒人を含めた洋楽系のダンス音楽を聞いていませんが、古い曲であるなら、懐かしさを禁じ得ません。(^。^) ご承知かと思いますが、黒人の歌というのは、非常にパンチが利いています。総称して、「ソウル」と言われるのは、それこそ、「底から発する魂」ということでしょう。それ程パンチのある歌い方ができる日本人は、わたしの知っている中では、あまり見かけたことがありません。島津亜矢に出会った時、ああこの人なら、ソウルもいける、と思いました。

 

黒人と日本人の間には、確かに相違がありますが、もしかしたら、魂というところでは、違いはないのかもしれません。これは、白人であろうが、何であろうが、変わりのないことでしょう。わたしの大好きな故池田晶子は、ロゴスまで行くと、国とか会社のような属性は関係ない、というようなことを言っていました。わたしのような者にすると、日本の伝統音楽と言われるものを聞くと、黒人のファンクなどを連想します。特に、日本の民謡は、70年代後半に出て来たP-ファンクという黒人音楽のジャンルに似ているように思い、魂を感じます。

 

「YOSAKOI祭唄」には、民謡を下地に、アップテンポなノリを取り入れ、まさに、日本版ファンクというものに仕上がっています。日本人のHip-Hop好きこそ、こういう曲を聞くべき、と思います。(^。^) おそらく魂の触れ合いとは、そこに根付いた者たちが、突き詰めて行った先に、自然と生じて来るものなのでしょう。いわゆる民族性というものは、属性止まりであり、排除が生まれやすいのかもしれません。しかし、民族性を突き詰めれば、民族性を離れ、人としての何かが生まれるように思います。表面上は、民族的でも、その向うにあるものは、違うように思います。格好つけていえば、人類共通の魂でしょう。でなければ、エキゾチックのみで、外国の歌を好きになったりすることはないように思います。そこには、非常に逆説性が伴っているようにも思います。

 

話が大きくずれてしまったようですが、とにかく、島津亜矢の歌う「I Will Always Love You」には、しっくり来ないものがありました。わたし自身、この歌が映画「ボディ・ガード」のテーマ曲であることは知っていましたが、いかにも黒人ソウルかと言えば、そうは思えません。確かにホイットニー・ヒューストンは、黒人女性歌手ですが、わたしなりに言えば、黒人ポピュラー女性歌手です。「I Will Always Love You」は、ポピュラー・ソングの一つであり、先頃亡くなったマイケル・ジャクソンのリリース曲などとあまり変わらないように思います。そういうものではなく、島津亜矢には、もっともっと黒人臭い曲が似合うように思います。わたしの勝手な思い入れですが、以下に、いくつかピックアップしてみました。

 

まず、「Got to be real」という曲があります。これは、Hip-Hop系を聞く人なら、よく知っていると思います。シェリル・リンという歌手が70年代後半にリリースし、リミックスなどに何度も使われてきました。また、わたしのお気に入り歌手に、チャカ・カーンがいますが、彼女の歌う「Ain’t Nobody」もいいな、と思います。さらに、もっと個人的なことを言えば、ビリー・ホリディの「奇妙な果実」にも、できたら、挑戦して欲しいと思います。この歌は、ジャズの名曲であり、太平洋戦争前にリリースされました。歌詞の内容は、アメリカの人種差別に反対したもので、非常に政治的であり、シビアと言えるでしょう。

 

わたしは、学生の頃、映画「マルコムX」を鑑賞し、以来、マルコムXにハマってしまいました。アメリカでブームとなり、日本でも話題になり、たまたまフジテレビで、ドキュメンタリー「マルコムX」を見ることができました。そのオープニングテーマに、「奇妙な果実」が使われていました。仮にサッカーの国際試合などで、島津亜矢がこういう曲を歌い上げたら、わたしは、焦がれを超え、虜になるかもしれません。(^。^) けれども、黒人ばかりでなく、白人の歌でも、リクエストしたいものがあります。それは、シンディ・ローパーの「Hey Now」です。独特の脳天を突き抜けるような声の代わりに、大地から湧きあがるような歌声で、どう表現するのか、是非、視聴してみたいです。

 

以上、わたしの勝手な思い入ればかりですが、NHKの歌番組は、いまだ大衆向けなので、わたしの心の中で終わりかもしれません。それはそれで全くかまわないですが、島津亜矢には、まだまだ歌手としての潜在力があることは、間違いないでしょう。初めて聞いた時、この人なら、黒人霊歌も歌えるのでは、と思いました。黒人霊歌なら、NHKでも実現できるように思いますが、皆さんは、いかがでしょうか?(^。^)

 
 

「I Will Always Love You」の後、島津亜矢は、持ち歌を披露していました。今がんばっている曲とのことで、2010年4月に出た新曲かと思いましたが、2010年初頭に出た「温故知新」でした。しかし、歌そのものについては、今さらどうこういうことはないでしょう。その後、「関の弥太っぺ」を熱唱していましたが、わたしは、初めて耳にし、当サイト管理人プロフィールのイメージで登場している、バカ犬(笑)を傍らに、へえ、ほう、と独り呟いていました。島津亜矢のおかげで、多少なりとも、歌謡浪曲の面白さを感じることができ、上手い歌手というのは、聞く方の可能性も広げてくれるように思います。

 

こういう曲を聞く度、島津亜矢には、活弁士もやって欲しいなあ、と思います。時代錯誤のようであり、もちろん、わたし自身は、活弁士を実際には知りません。けれども、小津安二郎の映画「生まれてはみたけれど」を活弁士付きで鑑賞した際、非常に楽しんだことを覚えています。島津亜矢なら、独特の持ち味で、堪能させてくれるのでは、と勝手に思っています。(^。^) スペシャルステージのしめくくりは、長山洋子と美空ひばりの「津軽のふるさと」でした。「お祭りマンボ」や「悲しき口笛」などは、母の影響もあり、小さい頃から知ってはいました。

 

「津軽のふるさと」については、聞いたことがなく、勉強になったのと同時に、この歌に感じ入ってしまいました。若い頃なら、良い歌というだけだったかもしれませんが、年を取るということは、やはり、正直になるのでしょうか? それとも、心が萎えてしまうことなのでしょうか? 今の時点では、結論づけることができませんが、一つ確実なことは、中年オヤジ街道を只管ばく進中、ということです。(^。^)

 

そう言えば、スペシャルステージでは、津軽がテーマのようでしたが、会場は、秋田県湯沢市でした。同じ北東北でもあり、似ている面があるのでしょうが、私は意地悪なので(笑)、一緒にされても、と思っている人もいるのでは、と思いました。全国放送の番組なので、会場はあくまで会場でしょうが、島津亜矢が秋田をテーマにした曲を歌うのも見てみたいと思いました。また、長山洋子については、どうしてもアイドルの面影を感じ、着物で踊っていましたが、ああ、おばさんアイドルだ、と思いました。(笑)
表現が悪ければ、奥様アイドルでもいいですが、ファンの人に失礼であっても、ついそんなことを思ってしまいました。

 

今回は、非常に長い文章になりました。ここまでお読みいただけましたら、作成者として、誠にうれしい限りです。今後も、島津亜矢に関したレビューを逐次掲載していきますので、このサイトを末永くご愛用いただけたら、と思っています。次回もまた、よろしくお願いします。

 

 



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